外環道路の問題点

外環道路ってどんな道路?

練馬区大泉から世田谷区喜多見までの16.2kmを大深度地下トンネルでつなぐ高速道路。
予算は1兆2820億円。維持費50億円/年。

武蔵野三大湧水池など、水の名所が連なる地下水の豊かな場所を縦断し、また住宅地の真下を通る箇所も多くあります。
1本のトンネルの直径は16m(5階建てマンションの高さ)で、このトンネルが地下40mの下に2本造られます。

「大深度トンネル」と言いつつ、実は全長の43%はジャンクションなどの出入り口のため、大深度でない箇所になります。
そして外環の地上部にも幅40mの道路を建設する計画も!

本当に必要な道路なの?

外環の都心渋滞緩和効果は、たったの1.5%。
ジャンクション・インターの周辺では、逆に誘発交通が新たな渋滞を生み出すおそれがあります。
10年に及ぶ工事でも、大量のCO2が発生します。

1兆2820億円をかけて造る道路は、どのくらい経済効果があるのかという国交省の計算結果(費用対便益)は2.9と、とても高いものでした。しかし、その計算の方法、内容はいくら国交省に要求しても開示してもらえません。
わたしたちは費用対便益はもっと低いと考えています。

少子高齢化、温暖化防止により、車は今後減って行くと考えられます。
外環が完成する頃には、東京都内の渋滞は緩和されているのではないでしょうか?

地下水は大丈夫なの?

地下トンネルが次々と帯水層を破り、地下水の枯渇や汚濁が心配です。
三鷹、武蔵野、調布は飲み水の60〜70%が地下水。
外環工事に伴う汚染や枯渇の影響は、住民の命や健康に直結します。

トンネルの西側ではせき止められた地下水が行く場をなくし、東側は水が抜けた地盤がスポンジ状になり、地盤地下の危険も。

大気は大丈夫なの?

外環を通る1日10万台の排気ガスをたった4カ所の排気所から集中排出。
インターチェンジからの排気ガスが加わり、排気所付近は大気汚染が悪化するのではと懸念しています。